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インプラント治療と聞くと、歯を失ってしまった部分に人工の歯を埋め込むといったイメージは何となくお持ちかと思います。しかし実際の細かい治療の流れや工程に関しては、実際のところよくわからないという方も多いのではないでしょうか。今回はインプラントの相談をおこなうところから治療後のメンテナンスまでの流れをわかりやすく解説いたします。
①カウンセリング(インプラント相談)
インプラント治療を検討している患者さんがまずおこなうことは、どの歯科医院で治療を受けるかという医院選定です。歯科医院によって治療のスタンスや方針、設備等が異なりますので、じっくりと話を聞いた上で自分に合った歯科医院を選ぶことをおすすめします。カウンセリングでは自分のお口の悩みのほか、 治療の方針、治療のメリット・デメリット、費用に関する事など、疑問に思っていることは遠慮せず質問し説明を受けてください。
②検査・治療計画作成⇒ご契約
カウンセリングを受けて治療を希望する医院が決まったら、まずは検査をして診査・診断を受けます。検査の内容は主に、歯周病検査、噛み合わせ確認、CTによる骨密度や量などの検査等になります。検査の結果をもとに、患者さん毎に治療計画を作成し、今後のスケジュールや見積り金額を提示してもらいます。治療計画の内容や見積金額に納得いただいたら、 契約を結び治療をスタートします。
③一時手術 インプラント埋入手術
検査を受け治療計画が出来上がったら、 インプラントの埋入手術をおこないます。 インプラント治療は、歯の根となるチタン制のインプラント体(フィクスチャー)を顎の骨に埋め込み、それらが結合し固定されなければ次のステップに進むことができません(チタンと骨が結合する現象のことをオッセオインテグレーションといいます)。事前におこなった精密検査の結果をもとに、正確な位置にインプラント体を埋め込み、しっかり固定されるのを待つことになります。
④抜糸・仮歯調整(処置後2週間)
インプラント埋入手術終了後2週間程度で、傷口を塞ぐために使用した糸を抜糸します。 抜歯が終わった後、必要に応じて仮歯の調整をおこない、インプラント体が結合するまでの期間(待期期間)中の生活に支障がないようにします。この段階で仮の歯は入りますが、 あまり強く噛んでしまうとインプラント体の定着が悪くなる可能性があるので、柔らかいものから噛むなど十分注意が必要です。
⑤待機期間
先ほども説明しましたが、歯の根となるチタン制のインプラント体を顎の骨が結合し一体化するまで、ある程度の時間がかかります。定着するまでの期間は人によって個人差はありますが、平均2ヶ月~3ヶ月程度の場合が多いです。待機期間中は特に通院する必要はありませんが、もし埋入した部分に痛みやその他違和感が生じた場合は歯科医院までご連絡ください。
⑥二次手術 アバットメント取付
インプラント体と顎の骨が定着する頃合いを見計らって歯茎を再度切開し、双方がきちんと一体化しているかどうか確認します。 きちんと定着していることが確認できたら、インプラント体の先端部分にアバットメントという部品を装着します。アバットメントとは、上部構造(人工歯)と、インプラント体(歯根部分)を固定するための部品で、様々な長さや角度のものがあります。処置後は切開した歯茎の形が整うまで、1~2週間程度様子を見ます。
⑦型取り
患者さんのお口の状態や噛み合わせに合った人工歯(上部構造=かぶせ物)を作るため、型取りをおこないます。
⑧完成
型取りして出来上がった人工歯(上部構造)を、土台に装着して治療完了です。噛み合わせや色味など何か気になる部分があれば歯科医師までお申し付けください。なお、装着可能な人工歯の素材には様々な種類があります。よく使われる素材は「オールジルコニア」「オールセラミック」「ジルコニアセラミックス」「ハイブリットセラミック」「メタルボンド」などです。
⑨メンテナンス・定期検査
インプラント治療は、人工歯(上部構造)がセットされた時点が治療完了というわけではありません。装着後も定期的にしっかりとメンテナンス(定期検査)を受けないと、インプラント周囲炎などの疾患が重症化し、せっかく苦労して入れたインプラントを取り外さなくてはならなくなる場合もあります。また、インプラントの定期保証を受けるためには、定期的にメンテナンスにお越しいただくことが必須条件となっている場合があります。せっかく苦労して装着したインプラントを長持ちさせ、いつまでも健康なお口を維持するためにもしっかりと定期検査をお受けください。