サイナスリフトとは?

こんにちは!秋葉原総合歯科クリニック 院長の野村です。本日も当院のブログをご覧いただきありがとうございます。

インプラント治療をおこなうためには、顎の骨に一定の厚みがあることが絶対条件となります。なぜ顎の骨に一定の厚みが必要かというと、 骨が不足していると外科手術でインプラント体を埋め込む際、インプラント体の先端が骨を突き抜けてしまったり、歯肉からインプラント体(金属部分)が露出して見た目が悪くなるからです。

 

 

では、なぜそもそも顎の骨が厚い・薄いということが起こりえるのでしょうか?

 

通常、健康な歯と歯茎があって歯並びが正常であれば、食べ物などを噛む際に顎の骨に適度な力(圧力)がかかります。この力(圧力)が顎の骨への刺激となり、顎の骨は適切な厚みを維持しているのですが、何らかの原因で歯が抜け落ちてしまうと、きちんと噛み合わせが出来なくなり、顎の骨に力が伝わらなくなります。

 

人間の体は、刺激や力が加わらなくなった部分が徐々に衰え退化していくという性質があります。顎の骨も同様で、適度な刺激や力が加わらなくなると徐々に顎の骨が痩せ細り、次第に退化していきます。このように骨が退化し痩せていくことを「骨の吸収(骨吸収)」と言います。

 

もちろん生まれながらの体質で、もともと顎の骨が薄いという方もいらっしゃいますが、以下のような理由で、顎の骨が薄くなっていきます。

 

①虫歯などで歯を失いそのまま放置した結果、顎の骨が退化。

②歯周病が悪化して歯を支える骨が溶けてしまった。

③合わない入れ歯を使っていたことが原因で顎の骨に適度な刺激が伝わらず骨が退化。

 

薄くなってしまった顎の骨を復元させるためには、骨造成やブロック骨移植といった方法で再生させる治療方法がありますが、上顎の奥の部分の顎の骨を増やすには「サイナスリフト」という他の部分とは異なる特殊な治療が必要になります。

 

上顎の奥歯の部分には「上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれる空洞があります。医療専門用語なので一般的には馴染みのない言葉だと思いますが、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)で膿が溜まる場所というと、ピンとくる方も多いのではないでしょうか。

 

 

「サイナスリフト」を日本語に置き換えると、サイナス(上顎洞)リフト(底上げ)というニュアンスになります。つまり、サイナスリフトというのは、上顎洞側のスペースに人口骨の粉末を入れて、生体機能により骨の再生を促し骨の厚みを回復させるという治療法となります。

 

この治療をおこなうことで、上顎の奥部分の骨に厚みができインプラント治療ができるようになりますが、どの歯科医院でも対応できるわけではありません。

 

まず、この技術はとても緻密で高い外科治療の技術が必要なため、専門知識と豊富な経験を持った歯科医師でないと対応することが困難です。また、患部から雑菌などが入ると感染症を引き起こし、骨の再生がうまくいかないばかりか患者さんには痛みや腫れなど苦痛を与えてしまう結果になります。つまり徹底した衛生管理や器具の滅菌ができる設備が整っていないと、安全に治療をおこなうことができないのです。

 

もし治療を希望される場合は、こうした点を考慮に入れつつ歯科医院選びをされるとよろしいかと思います。もちろん当院でも治療が可能な設備と経験豊富な歯科医師を揃えておりますので、もし興味があれば気軽にご相談ください。

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