前回のブログでご紹介させていただきましたが、骨量が少なくて(骨が薄すぎて)インプラント治療ができない場合、骨を増やすという治療をおこなう場合があります。この治療には「人工骨移植」と「自家骨移植」の2パターンがあるというお話をしましたが、自分の体の一部の骨を切り出して骨が不足している部分に移植することを「ブロック骨移植」と言います。

ブロック骨移植は人工骨移植など別の方法では十分な骨の量が得られないことが想定される場合、 自分の体の一部の骨をブロック状に切り出し、骨を増やしたい箇所に移植する手術となります。移植する骨は下顎枝(下顎の一番奥にある歯=の外側あたりの骨)より採取する場合が多いです。

それでは一般的なブロック骨移植の流れについて説明させていただきます。

 

ブロック骨移植の流れ

①まず最初に静脈内鎮静法(セデーション)にて麻酔をかけます。全身麻酔ではないため入院は不要ですが、薬剤の点滴で意識を落とす方法(ぼーっとして不安を感じないような状態)になるため、車の運転などはできませんのでご注意ください。

 

②最初に骨を移植する部分(受容側)の歯茎を切開し、骨面の処理と移植が必要な骨の量を確認します。

 

③次に、移植する骨を採取する部位を切開し状態を確認します。採取する骨にピエゾサージェリーという超音波切削器具で切れ目を入れ、医療専用のノミ(骨ノミ)を使い骨の一部をブロック状に切り出します。骨の切り取りが完了したら患部を縫合します。

 

④引き続き、取り出した骨を受容側の骨の形に合わせてトリミング(形を合わせること)します。トリミングしたブロック骨が受容側の形態とぴったり合うことが確認できたら、それを受容側の骨にチタン製のスクリューにて固定します。

 

⑤固定したブロック骨ですが、どうしてもその周りにスペース(隙間)ができてしまいます。そこを人工骨素材で埋めていき、コラーゲンでできたメンブレン(人工膜)で覆い保護します。最後に患部を縫合して手術は終了です。

 

⑥術後2週間程度経ったら、縫合した部分の抜糸と消毒をするためご来院いただきます。その後特に痛みや腫れなど異常がなければ、移植した骨がしっかり安定するまで待つことになります。なお、移植した骨が安定するまでの期間は、個人差もありますが約6か月程度となります。

 

⑦移植した骨が安定し完全にくっついたら移植は完了となります。この状態になれば、フィクスチャー(人工歯根)を埋入することも可能となりますので、インプラント治療を進めることができるようになります。

 

なお、こちらのブロック骨移植ですが、かなり難易度の高い治療方法となっており、どの歯科医院でも対応できるものではありません。口腔外科の経験が豊富な歯科医師と、しっかりとした医療設備が整っていることが必須となります。こちらの手術を希望される方は、その点もご留意しつつ信頼のおける歯科医院をお選びいただければと思います。

 

秋葉原総合歯科クリニック