いつも秋葉原総合歯科クリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。今回は「インプラントメーカーの違いは?メーカー選びの基準について」というテーマを詳しく解説させていただきます。
当院は、虫歯や歯周病、転倒や交通事故などのアクシデントで歯を失ってしまった患者さんに、インプラント治療をおこなっています。インプラント治療前には必ず事前カウンセリングをおこなうのですが、患者さんから次のような質問を受ける場合があります。
「先生の医院はどのメーカーのインプラントを使っていますか?」
「メーカーによって違いはあるのでしょうか?」
「メーカー選びの判断基準はあるのでしょうか?」
まず最初にですが、これからインプラント治療をおこなう予定の方は、その歯科医院がどのインプラントメーカーのシステムを使用しているか確認することが大切です。なぜなら、次のような理由があるからです。
①治療を受けた歯科医院以外でもメンテナンスが可能かどうか?
一言にインプラントと言っても、メーカーごとにシステムや器具、形状や規格に違いがあるため、メーカーが変わってしまうとメンテナンスが出来ない場合があります。
インプラントは1度入れたら一生持つと思っていらっしゃる方もいるのですが、実際にそんなことはなく、定期的なメンテナンスが必要です。また埋入したインプラントに何かしらのトラブルが発生した際には、アバットメントなどの部品の交換や、人工歯根(フィクスチャー)の除去が必要になる場合があります。
もしこのような事態になった場合、多くの歯科医院で普及しているメジャーなメーカーのインプラント以外だと、トラブル対応ができない場合もあり得ます。また患者さんご自身の転居や、治療を受けた歯科医院の閉院なども十分あり得ます。できるだけメジャーなインプラントメーカーを採用している医院を選ぶことと、治療を受けた際はどのメーカーのものを使ったのかしっかり控えておくことが大切です。
②歴史と臨床実績を積み、安全がしっかり確証されているかどうか?
インプラント治療が一般の方に普及し始めたのは1960年代以降のことで、この治療自体まだ60年ほどの歴史しかありません。医療技術の発展でインプラント治療は目覚ましい進歩を遂げてはいますが、現在進行形で治療を受けた後の経過をデータとして積み重ね研究している段階ともいえます。
インプラントメーカーにも歴史が長い企業と浅い企業があり、治療が普及し始めた当初から存在する企業の方が、圧倒的に症例数が多く臨床データも蓄積されています。臨床データがきちんと蓄積され、安全性が確立されているメーカーの方が安心して治療を受けていただけるので、医院選びのためのポイントの一つにすると良いと思います。
③患者さんの治療の方向性に合ったインプラントかどうか?
インプラント治療ですが、患者さんの要望やお口の状態によりやり方が変わってくる場合があります。歯科医師が患者さんの口腔内や健康状態をしっかり診査診断し、治療の方向性を決めることになりますが、インプラントメーカーごとに特徴(短所・長所)があるので、患者さんの状態に合ったものを選択することが重要になります。治療をおこなう歯科医院を決める際には、どのメーカーのものを使う予定か確認し、そのメーカーのインプラントにどんな特徴があるのかをしっかり確認しておくことが大切です。
ちなみに当院では「ノーベルバイオケア」「ストローマン」「バイオホライゾンズ(BIOHORIZONS)」社製のインプラントを採用しており、いずれのメーカーも国内・海外ともに実績とシェアが確立されています。先ほども申し上げた通り、患者さんの状態に合ったインプラントメーカーのものを使用することになりますが、特にストローマン製のものは待機期間(インプラント体と顎の骨がくっつくまでの期間)が1ヶ月と、通常より2ヶ月も早くなるため、治療期間が短くなるというメリットがあります。
当院では、カウンセリング時にこれらの内容について詳しく説明しますので、些細なことでもかまいませんので、何か疑問や気になる点があればお気軽に歯科医師までおたずねください!