インプラントを検討している方の中には、次のようにお考えの方もいるのではないでしょうか。
- 「インプラントメーカーは、慎重に選びたい」
- 「数あるインプラント製品の中で、どのメーカーがいいのか分からない・・」
そこで今回は、インプラントメーカーの違いや、インプラントを選ぶ上での注意点をご紹介していきます。
インプラントの基礎知識から、必ず確認したい点まで、ポイントを押さえて解説しているので参考にしてくださいね。
インプラントはメーカーが大事!その理由は?
インプラントは寿命の長い装置です。基本的には10年以上、きちんとメンテナンスをすれば15年、20年と使い続けることができます。
しかし、インプラントは世界中に100以上のメーカーが存在し、日本で流通しているものだけでも30種類以上あります。メーカーごとに、価格帯や構造もさまざまです。
そのため、インプラントはメーカー選びがとても大事です。
近年は、安さを売りとしているインプラントも多く出回っていますが、安全性や寿命などを考慮すると、信頼できるメーカーを選ぶことが重要だといえます。
世界でトップシェアを誇る『3大インプラントメーカー』
ここからは、世界で高いシェアを誇る、『3大インプラントメーカー』をご紹介します。
各メーカーの違いや特徴をみてみましょう。
ストローマン社
ストローマン社は、世界シェアNo.1のインプラントメーカーです。日本でも多くの歯科医院で採用されています。
世界的なインプラント学術団体であるITIと提携しているストローマン製品は、「長持ちするインプラント」としても有名です。
独自の表面処理が行われたインプラントは、骨との結合が早く、顎の骨が小さいといわれる日本人に適したインプラントシステムだといえます。
ノーベルバイオケア社
ノーベルバイオケア社は、世界で最初にインプラントを発明した、インプラントメーカーの老舗です。
歴史が長いため、他のメーカーを圧倒する多数の臨床実績があります。
さまざまな症例に適応できる製品を展開しており、古いパーツの供給を続けている点でも信頼を集めています。
治療後に発行される「ペイシェントカード」には、インプランのロット番号などの治療記録が記載されるため、転院先での診療や緊急のトラブル対応にも安心です。
アストラテック社
アストラテック社は、スウェーデンの半官半民の大手企業です。
スウェーデンは歯科医療の先進国であり、同社は世界中で高いシェアを誇っています。
アストラテック社のインプラントは、周辺組織への負担が相対的に少なく、埋め込んだ後に懸念される骨吸収が起こりにくい点に定評があります。
インプラントの違いと特徴
各メーカーによって、インプラントに採用している「構造」「材料」「形状」「表面処理」は異なります。
こちらでは、インプラント選びで比較すべき、違いや特徴を解説していきます。
構造
前提として、インプラントは、以下の3つのパーツで構成されます。
- 顎骨に埋め込む「インプラント体」
- 人工歯となる「上部構造」
- これら2つを繋ぐ「アバットメント」
インプラントの構造の種類は、大きく分けて「1ピース」と「2ピース」の2つです。
「1ピース」の場合、顎骨に埋め込むインプラント体と、連結装置となるアバットメントが一体化しています。手術が1回で済むというメリットの反面、不具合があると土台ごと撤去しなければならない点がデメリットです。
「2ピース」の場合、インプラント体とアバットメントが別々になっているため、治療の過程で繋げる必要があります。手術は2回になることが多いですが、アバットメントが衝撃を吸収してくれるため、インプラント体が破損しにくい点がメリットです。
材料
インプラントの材料はメーカーによって違います。
基本的には、強度と耐久性に優れた「チタン」を使うのが一般的です。
「純チタン」や「チタン合金」は生体親和性があり、顎骨との結合性が高いのが特徴です。
「チタン・ニッケル合金」は“形状記憶合金”と呼ばれ、成形のしやすさが特徴ですが、純チタンやチタン合金と比べると、顎骨との結合性は劣ります。
形状
インプラントの形状は現在、主に2種類が採用されています。
◆スクリュータイプ
ネジのような形をしている、最もスタンダードなタイプです。
埋め込み用の穴が小さいので体の負担が軽い点や、初期固定しやすい点がメリットです。
◆シリンダータイプ
表面に凸凹のない円筒形のインプラントで、主流のタイプの1つです。
ネジ式ではないためハンマーで容易に埋め込みができますが、スクリュータイプよりも初期固定は弱いです。
そのほか、「バスケットタイプ」「ブレードタイプ」といった形状もありますが、現在ではあまり使われていません。
表面処理
インプラントには、さまざまな表面処理がなされています。
表面処理は複数を組み合わせるケースが多く、インプラント表面の状態は、骨と結合するスピードを決定する大事な要素です。
表面処理は大きく分けて、以下の4種類です。
◆ブラスト処理
インプラント体表面の酸化膜を取り除いて、粗面に加工する方法です。
◆酸処理
ブラスト処理によって生じたブラスト材を洗浄し、キメ細やかに仕上げる方法です。
◆酸化処理
電解質溶液の中にインプラントを置いて電気を通し、酸化チタンを付与して凹凸を作る方法です。
◆機械研磨処理
機械で磨くことで表面をなめらかにする方法ですが、現在はほとんど使われていません。
インプラントメーカーや歯科医院選びの注意点!
ここからは、インプラントメーカーや歯科医院選びの注意点を3つご紹介します。
どれも事前に必ずチェックしたいポイントです。確認してみましょう。
①安さだけで選ばない
インプラント治療をする際は、安さだけで選ぶのは避けましょう。
低価格を売りにしたインプラント治療では、使用するインプラントメーカーがマイナーすぎるなど、品質・実績ともに信頼性に欠ける場合が多いです。
自分の体の一部として長期間にわたり使用するインプラントは、メーカーが倒産せず、将来的に安定して存在することも、大事な条件の1つです。
費用の安さだけで決めるのではなく、信頼できる企業規模のメーカーを選ぶことが賢明でしょう。
実績豊富な歯科医院を選ぶ
実績のあるインプラントメーカーを選ぶことに加えて、歯科医院の実績を確認することも重要です。
大掛かりな外科手術を伴うインプラント治療は、専門的な知識や経験のある、実績豊富な歯科医院で行うことが求められます。
インプラントを検討する際は、機能面や審美面、安全面などのすべてにおいて「この医院なら任せられる」と思える歯科医院を選びましょう。
転院先でもメンテナンスができるかどうか
もしも転院することになった場合、「メンテナンスできる歯科医院が見つかるか?」は、インプラントを快適に使い続ける上でとても大切です。
その点、全国的に広く普及しているメーカーのものを選べば、引っ越しなどで転院が必要な場合にも、メンテナンスを継続しやすいといえます。
インプラントを選択する際は、転院先でもメンテナンスができるかどうかを考慮に入れて、有名なメーカーの製品を選びましょう。
秋葉原総合歯科クリニックでは3つのインプラントメーカーを導入!
インプラントメーカー選びが重要である理由や、インプラントを選ぶ上での注意点などを解説しました。
世界的に有名なインプラントメーカーが選ばれる理由は、豊富な実績に裏付けられた、安全性と信頼度の高さにあります。
日常的に長く使うことを考えても、信頼できるインプラントメーカーの製品を選ぶことは非常に大切です。
秋葉原総合歯科クリニックでは、国内・海外ともに高い実績とシェアを誇る「ノーベルバイオケア」「ストローマン」「バイオホライズンズ」の3つのメーカーを導入しています。
多くの経験を積んだ『日本口腔インプラント学会専修医』が治療を担当しており、患者様1人1人の状態に合わせた幅広いインプラントの提供が可能です。
「自分に合ったインプラントメーカーを知りたい」「安心してインプラント治療を受けたい」という方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください!