こんにちは!東京都台東区にある医療法人社団聖匠会 秋葉原総合歯科クリニック 院長の野村です。本日も当院のブログをお読みいただきありがとうございます。これまで、入れ歯(義歯)の種類や特徴、正しいお手入れの仕方についてお話してきましたが、今回は入れ歯が合わなくなってしまう原因と、その対処方法について解説させていただきます。

何かしらの理由で歯を失ってしまった方が、審美性(美しい見た目)と機能性(咀嚼や噛み合わせ)を回復されるために、入れ歯(義歯)治療という選択肢があります。入れ歯治療は、歯科医師による精密な診査・診断を経て、型取り(印象・咬合採得)、試適(咬み合わせ・見た目等の最終チェック)、最終調整といった流れを経て完成します。

つまり、患者さん一人ひとりのお口の状態にぴったり合ったものを、一つひとつオーダーメイドで作っていきます。よって、入れ歯が出来て間もない頃はぴったりとフィットしているため問題なく使用できるのですが、ある程度の期間が立つと入れ歯が合わなくなってくることがあります。

それでは、なぜぴったりと合っていた入れ歯が合わなくなってしまうのでしょうか?

 

入れ歯が合わなくなる理由

①歯を支えている顎の骨の量が減ってしまった
一般の患者さんはあまりご存知無いかもしれませんが、実は人のお口の中は常に変化していて形が変わります。特に高齢になってきたり、糖尿病等による全身疾患をお持ちの場合、骨の新陳代謝のバランスが崩れ骨が痩せてきます。骨が減ってくると、今までぴったり合っていた入れ歯と歯周組織の間に隙間ができるようになり、結果的に入れ歯が合わなくなってしまいます。

②摩耗により入れ歯がすり減ってしまった
自覚は無いと思いますが、実は食べ物を噛むたびに入れ歯は少しずつ摩耗しています。短期間では気付かないレベルですが、長い期間入れ歯を使っていると摩耗によるすり減りが大きくなり、噛み合わせが合わなくなってきます。

③入れ歯に付着した汚れにより変形してしまった
天然の歯と同じく、入れ歯もきちんと清掃・メンテナンスをしないと歯垢(プラーク)が付着し、やがてそれが歯石になり付着します。特に入れ歯の床部分(口腔粘膜と接する部分)に歯石がつくとそれが原因で入れ歯が変形し、合わなくなってきます。また清掃を怠るとプラーク内の細菌が増殖し入れ歯の素材を変質させ、変形につながることもあります。

 

合わない入れ歯を使い続けるとどうなる??

患者さんの中には、入れ歯が合わなくなったにも関わらず「まだ使えるのにもったいないから・・・」「歯医者にいくのが面倒だから・・・」といった理由で使い続ける方がいらっしゃいます。ただ、これは歯科医師としてまったくおすすめできません。合わなくなった入れ歯を使い続けることで、機能面(咀嚼、発音など)が劣化するだけでなく、噛み合わせが悪化することで、吐き気、頭痛、肩こり、口腔内の痛みなど健康面にも影響を及ぼします。

【合わない入れ歯を使い続けることによる弊害】
・吐き気
・口腔内の痛み
・入れ歯が外れやすくなる
・発音しにくくなり喋りづらくなる
・お口の周りにしわができる
・頭痛や肩こり

 

入れ歯が合わない時の対象方法

①入れ歯を綺麗な状態にする
入れ歯が合わなくなる原因のひとつとして「入れ歯の汚れ」が挙げられます。まずは、入れ歯専用のブラシや洗浄剤などを使って、徹底的に綺麗な状態にしましょう(ただし、強く力を入れてゴシゴシ磨くなどすると、表面に傷がついたり破損につながるので丁寧に扱いましょう)

②義歯安定剤(入れ歯安定剤)を使用する
入れ歯を綺麗な状態にすることができたら、次に市販の義歯安定剤を使用しましょう。大きく次の3タイプに分かれますが、長所短所があるので特徴を理解した上で使い分けましょう。

【テープタイプ】
テープに水気を与え、入れ歯と粘膜をくっつけます。取り扱いは簡単ですが頻繁に交換する必要があります。

【粉末タイプ】
入れ歯を水で濡らし、そこに粉末の粘着剤を振りかけて使用します。厚みがないのに吸着力が強いというメリットはありますが、長時間効果が続きません。

【クリーム(ペースト)タイプ】
入れ歯の粘膜面にペースト状の粘着剤を付けて使用します。吸着力も強く長時間効果が持続します。

③歯科医院を受診し歯科医師に診てもらう
上記の①、②はあくまで対処療法なので根本的な解決になっていません。一番良いのは入れ歯を作ったかかりつけ医を受診することなので、入れ歯の専門家である歯科医師にしっかりと診てもらいましょう。調整や修理をおこなうことで、現在使用している入れ歯を使い続けられる場合もありますが、調整や修理ができない場合は、新しい入れ歯を作り直すことも検討することになります。

秋葉原総合歯科クリニック