保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いについて

いつも当院のブログをお読みいただきありがとうございます!東京都台東区にある秋葉原総合歯科クリニック 院長の野村です。暑かった夏も終わり、朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。季節の変わり目は体調を崩しやすいので、体調管理には十分お気をつけください!

さて、健康で充実した生活を送る上で、自分の歯でいつまでも噛めるというのはとても重要なことです。「食」という字を上下で分解すると「人」と「良」に分けられます。つまり、食べるということは「人を良くする=健康」と捉えることもできます。

わざわざ言うまでもありませんが、人間は自分の口から食事を摂ることで、栄養やエネルギーを得ています。いつまでも元気で健康な生活を送るためには、自分のお口(歯)でしっかりと食事を摂ることがとても重要なのです。

 

しかし、虫歯、歯周病、事故等による破折などの理由で、残念ながら歯を失ってしまう場合があります。歯を失ってしまうと、思い通りにものが噛めなくなるだけでなく、下記にあげたように様々な悪影響が体に出てきます。

・顔貌(顔の形)が変わり崩れてしまう
・歯が抜けると他の歯に負担がかかり、健康だった歯がダメになりやすい
・かみ合わせのバランスが崩れ、肩こり、頭痛、身体の歪みなどが起こる
・うまく言葉を発音できなくなる
・虫歯になりやすくなってしまう
・かみ合わせが不正になり顎関節症になりやすい
・固いものが噛めなくなる、食べ物が上手く食べられなくなる
・認知症になりやすくなる 

などなど。。。

そこで、失ってしまった歯の機能を回復させるために以下の3つの治療方法があります。

①入れ歯(義歯)
②ブリッジ
③インプラント

 

今回以降のブログでは①の入れ歯(義歯)について数回にわたり詳しく説明させていただきます。

 

保険適用の入れ歯と保険適用外(自費)の入れ歯

一言で入れ歯(義歯)といっても、実は色々な種類のものがあります。入れ歯を作る素材、入れ歯の構造、入れ歯の見た目など、種類によって大きく異なります。

また、入れ歯を分類する上で大きな分岐点となるのが「保険適用」「保険適用外(自費)」かの違いです。

 

保険適用の入れ歯
保険適用の入れ歯は、必要最低限の原状回復を目的としています。つまり失ってしまった歯の咀嚼機能と審美性(見た目)をいち早く回復することに重きを置いています。よって、保険適用の入れ歯は、作業工程を可能な限り簡素化しているため、スピーディーかつ低価格で患者様にお渡しすることができるのです。一方で、患者様のお口への適合性や快適さに関しては手間や工数がかけられないため、使い勝手には目をつぶっていただかざるを得ません。保険の義歯は歯科用のプラスチック素材でできており、厚みが出てしまいお口に入れた際にどうしても違和感が強くなります。また、プラスチックは汚れや臭いが付きやすく衛生管理も大変ですし、固いので痛みが出る場合もあります。

 

保険適用外(自費)の入れ歯
自費の入れ歯は、保険のものとは違い、患者様の快適さや見た目の美しさ(審美性)に重きを置いています。入れ歯を作る前には患者様の要望をじっくりと聞き、検査もしっかりとおこないます。また、お口に入れた際にできるだけ違和感なく、天然歯に近い装着感を実現できるよう、装着感の良い素材を使用し、歯科医師や歯科技工士が手間暇をかけて製作・調整します。自費の入れ歯は最低限の原状回復ではなく、「食べる・話す」といった機能面、正しい噛み合せをおこなうことによる全身の健康管理、美しく自然な見た目(審美性)などの要素を可能な限り考慮して作成するため、手間と時間、そしてコストがかかるのです。

 

いかがでしょう?保険適用の入れ歯と自費の入れ歯の根本的な考え方についてご理解いただけましたでしょうか?つまり改めて整理すると、保険と自費の入れ歯との大きな違いは「素材」と完成までにかかる「時間(手間と技術)」と言うことができます。

 

次回以降のブログでは、色々な種類の入れ歯の特徴や、お手入れなどについて詳しく解説させていただきます!

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