マウスピース矯正が失敗!?矯正専門医が教える失敗回避の5つのポイント

いつも秋葉原総合歯科クリニックの公式ブログをお読みいただきありがとうございます。従来の矯正装置を使った矯正治療ではなく、取り外しが簡単にでき痛みが少なく目立ちにくいというメリットに惹かれ、マウスピースを使った矯正治療を選ぶ方が年々増えてきています。しかし、そのメリットだけにフォーカスし安易にマウススピース矯正を選んだ結果、治療が失敗してしまったという残念な事例も少なからず存在します。

 

そんな悲しい思いをする患者さんを一人でも減らしたく、当院の矯正専門医が実際に他院であった6つの失敗例と、失敗を回避するための5つの対策を公開させていただきます。

 

失敗例①:歯並びやかみ合わせが悪化した

矯正治療は本来「審美面(見た目)」と「機能面(咬む力)」をバランスよく治すことを目的としています。しかし、矯正担当医のプランニングや治療方法に問題があると、見た目は綺麗になっても機能面(咬み合わせ)が悪化してしまうことがあります。例えば、八重歯や叢生(歯がデコボコに生えた状態)が解決したように見えても、歯の中心(正中)が合わないなどの失敗例があります。

失敗例②:虫歯・歯周病になった

マウスピース矯正治療中は、得てして口の中が不衛生になりがちです。しっかりとお口の中をケアしないと、虫歯や歯周病を発症し矯正治療を中断せざるを得ません。結果として矯正治療の期間が予定より伸び、時間がかかってしまいます。マウスピースの衛生管理や歯磨き等の口腔ケアをきちんとおこない、歯科医師の指示をしっかり守りましょう。

失敗例③:歯の根の部分(歯根)が露出した

マウスピースによって歯に無理な力をかけすぎると、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けて歯肉が退縮し、歯根が露出してしまうことがあります。また「ブラックトライアングル」という歯の隙間ができてしまうことがあり、これを治すために余計に時間がかかります。

失敗例④:歯を削りすぎて治療に時間がかかった

矯正治療の方法の一つに、IPR(ヤスリで歯を削って歯を動かすスペースを確保する方法)というものがあります。しかし、歯を削りすぎて隙間が大きくなりすぎると、当初予定していた以上に歯を動かすのに時間がかかり、歯並びが改善するのが遅れてしまうことがあります。

失敗例⑤:抜歯で空いたスペースに隣の歯が倒れこんできた

矯正治療では、歯を動かすスペースを作るために抜歯をする場合(抜歯矯正)があります。しかし安易にマウスピース矯正で歯を動かそうとすると、歯が平行移動せず、横に倒れこんでしまうことがあります。そうなってしまうと、ワイヤー矯正を併用して直すことになるため、余計なお金と時間がかかってしまう場合があります。

失敗例⑥:思うような矯正治療の結果が得られなかった

マウスピース矯正で治療をしたものの、当初期待していたような結果が得られないまま治療を終えてしまうことがあります。それは歯科医師側の問題だけでなく、患者さん側がきちんと指示を守らなかったことによるものも多いように見受けられます。(マウスピースの装着時間や順番を守らなかった、途中で虫歯や歯周病になった、保定装置をつけず後戻りしたなど)

 

これらがマウスピース矯正治療で実際に起こった失敗事例です。それでは、これらの失敗を未然に防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?失敗を回避するための5つの対策をご紹介させていただきます。

 

目次

失敗を回避する5つの対策

①実績・経験・技術のある歯科医師を選ぶ

マウスピース矯正の症例件数の多い歯科医院を選びましょう。また経験の浅い一般歯科のドクターが片手間でマウスピースやっている場合もあるので、できれば矯正専門のクリニック、もしくは一般歯科医院でも矯正専門医がいるところを選びましょう。また、事前に矯正治療について調べ、疑問に思った点は歯科医師に質問し、可能な限り治療の内容を理解するようにしましょう。

 

②装着時間をしっかり守る

マウスピースのように矯正装置が固定されていないということは、患者さんの自己管理が治療の成否に大きく影響してきます。治療を失敗させないためにも、患者さん自身が責任を持って歯科医師から指示を受けた装着時間やルールを守ることが重要です。

 

③マウスピースや歯の手入れを欠かさない

お口の中には多くの雑菌が存在し、しっかりとケアしないと菌が大繁殖してしまいます。長時間装着するマウスピースも常に清潔にしておかないと、雑菌が繁殖し虫歯や歯周病を発症させることになってしまいます。

 

④抜歯やIPRの必要性を再度確認する

矯正のために抜歯やIPR(歯を削ってスペースを確保する処置)が必要になる場合がありますが、本当にその処置が必要かどうか、しっかりと歯科医師に確認しましょう。歯を抜いたり削ったりすると二度と元に戻すことができないので、慎重に治療を進めるようにしましょう。

 

⑤矯正中に違和感を覚えたらすぐに歯科医師に相談する

矯正中に発生した違和感を放置し、歯科医院に行かなかったことで、治療が失敗に終わったり、リカバリーするために余計な時間がかかってしまうことがあります。小さな違和感を放置することで、後々痛みや炎症など大きなトラブルにつながることがあるので、些細なことでも遠慮なく歯科医師に相談しましょう。

 

以上最後までお読みいただきありがとうございました!

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